上毛共済お役立ち情報

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がんと共に生きる

〇がんの患者が増えています

現在日本では2人に1人はがんになり、3人に1人ががんで亡くなるといわれています。

私たちの身近な人にもがん治療を受けていたり、がんが原因で亡くなった人もいる

のではないでしょうか?

日本でも第二次世界大戦後の昭和20年代は、食糧確保・結核等の蔓延防止等が大き

な対策でした。その後経済復興し国民の健康意識の高まり、保健医療対策等が充実

したこともあって平均寿命等も確実に伸びてきました。今では高齢化社会や飽食の

時代とも言える中で、疾病構造にも変化が見え始めました。

いわゆる生活習慣病が大きな課題になり、その中でがんという病気が増えてきたの

が実態です。令和2年度の日本におけるがんの総患者数は365万7000人

(男186万5000人、女185万1000人)で、令和3年度にがんが原因で亡くなった人は

38万1505人(男22万2467人、女15万9038人)です。ちなみに総患者数第2位は心疾患

で232万8000人です。(厚生労働省「人口動態調査」資料)

 

〇私の経験

「がんは遺伝する」とも言われていますが、実際私の家族も父親が肝臓がん、母親が

子宮がん、姉が食道がん、兄が胃がんを患っており、家系的にみると私もがんの発症率

が高いようです。50代から様々な検診を受けてきましたが、現時点では大きな問題は

ありません(健康数値等の課題は幾つかありますが)

人間ドックを受け担当医から「問題無いですね」と言われる度にホッとしています。

これからも予防的観点から胃カメラは毎年、脳ドックは2~3年に一度検査をするつもりです。

 

〇身近におこったがんの実例

ここで私の身近で起こったがんの事例をご紹介します。

⓵いつの間にか出来ていた「食道がん」がこぶし大になっており、出血し緊急入院

しましたが、治療の甲斐もなく数ヶ月で亡くなりました。彼は大の病院嫌いで人間

ドックはおろかちょっとした病気でも「何とかなるさ」が口癖で健診等受けていま

せんでした。一度でも胃カメラ検診をすれば初期の段階で事例です。

⓶初めは白内障の手術のため血液をさらさらにする薬を一時中断したら難聴傾向が

高まり、補聴器が合わなくなったようです。その頃から様々な身体の異変が起きて

いたようですが、あるとき挨拶をするため壇上に上がったら言葉が出なくなった

そうです。家族が心配し専門病院で診てもらったら「脳腫瘍(神経芽腫)」と診断

され手術等治療を尽くしましたが半年後に亡くなりました。

③孫たちが新年に家に来るのでインフルエンザの予防接種を受け、ついでに血液検査

をしたら肝臓の機能数値(γーgtp)が異常値だということで専門病院を紹介された

ところ「膵臓がん」と診断され緊急入院しました。その後肝臓にも転移していることが

分かり2ヶ月程治療しましたが専門医の判断で緩和ケア病棟への入院が決定し、

それから1ヶ月の命でした。

私と同世代で元気もあった3人でしたが、病気判明してからあっという間ということを

見ても「がん」という病気の恐ろしさを感じました。

 

〇がん対策

2006(平成18)年に国は「がん対策基本法」を定め、様々な諸施策を実施してきま

した。がんの正しい広報・教育、健康診断の実施、専門医療機関の整備、専門者の

育成、がん研究の推進などが重視され、国民的課題として対応してきたところです。

またがん治療は手術・放射線治療・抗がん剤治療の主な3つの方法がありますが、

各位各界の皆さまのご尽力のお陰で治療方法や効果も新たなやり方が開発されて

きています。

ただ私は「早期発見・早期治療」という観点で、まずは誰もが一度は早めに検診を

受け問題がないか等を意識することが肝要かと思います。

 

〇皆さまへのお願い

私自身もそうですが誰もが「がんの患者」になることを望んでいません。しかし

がん患者が増えていることを考えると、まずは日頃からの健康管理で発症予防を

心がけること、もし体調に変化等を感じたら一刻も早く専門医に相談すること、

治療受けることになっても心を強くして立ち向かっていくこと、そして治療後も

リハビリやその後の生活設計も考えて病気になっても共に生きていくことが大切

かと思います。

とかく病気については誰にも知られたくないという気持ちになりやすいですが、

市町村や関係病院等では相談体制も整っています。一人で悩むのではなく、まずは

相談していくことも大事だと思います。

 

〇参考

上毛共済は、がんによる入院や手術に手厚い保障がある医療共済事業を行っています。

詳細はこのホームページ又は事務局にご相談下さい。

 

(文責・上毛共済顧問 小出省司・元群馬県病院管理者)